Contact us now お問い合わせはこちら
トキワ精神保健事務所 兄弟・姉妹の方へ
ここでクリア
兄弟・姉妹の方へ
弊社では近年、対象者のごきょうだいからの相談が増えています。同じ家族といえども、本人の「親」と「きょうだい」では、問題の捉え方や取り組む姿勢も大きく異なってきます。

弊社に相談のあるケースでは、きょうだいのほとんどは、本人とは幼少期から折り合いが悪く、実家とは距離をおいて生活をしています。ご自身が仕事や家庭を持っていればなおさら疎遠になり、すべては親に任せきりの状態になっています。親のほうも、心配をかけまいと真実を話していません。

しかし、元気だった親も年をとっていきます。身体疾患や認知症の発症、体力の衰え、ケガなどから、本人の面倒をみることが難しくもなってきます。また、親に介護が必要になり面倒をみたいと思っても、本人が同居しているため実家に近寄れない、本人が親と接触をさせてくれない、という訴えも聞きます。そこで、「もしこのまま親が亡くなったら…」と不安を抱いて、弊社に相談に来られる方が多いように思います。実際に、両親のどちらかが亡くなることでバランスが崩れ、事態が急速に悪化したケースもあります。

とはいえ、きょうだいと本人との間には、人間関係がないだけでなく、これまでの経緯も知らないことがほとんどです。遠方に住んでいることから、実家の状態がどうなっているのか、本人がどのような生活をしているのか、実はまったく知りません、という方もいます。

きょうだいが動くのであれば、どこかに相談にいこうと考える前に、まずは現状(事実)を正確に把握すべきです。親からの又聞きや、「○年前はこうだった」というような不正確な情報だけでは、どの専門機関も積極的に動いてはくれません。少なくとも以下の事項は、親から話を聞くだけでなく、実際に自宅に赴いて確認をしておきましょう。
  • 現在の本人の言動、生活状況(一日の過ごし方)など
  • 精神疾患(またはその疑い)があるならば、その病状(具体的なエピソード)
  • 入通院歴の有無、かかりつけの医療機関や主治医、診断名、飲んでいる薬の名前など
  • 親子の関係(親に対する暴力や暴言、束縛があるのか)
  • 第三者への迷惑行為、警察沙汰など
その際、もしできるならば、音声や写真などで記録をとっておくとよいでしょう。とくに精神疾患を疑う言動(妄想や幻覚に基づく発言)や、部屋がゴミ屋敷化している様子など、誰が見ても介入が必要と思われるエビデンス(証拠)を記録しておくのです。

なお、ご相談に来られるきょうだいの中には、「親を問い詰めても、本当のことを話してくれない」「どんなに急かしても、何もしてくれない」「お前は口を出すなと言われた」などと訴える方もいらっしゃいます。そのような親御さんには、せめて本人や親に関する「記録」を残しておいてもらえるよう頼んでおきましょう。「記録」の重要性や方法については、『「記録」こそが家族を救う!〜専門機関へのアクセスを可能にし、誤診を防ぐ〜』のページをお読みください。

弊社の経験から申し上げますと、きょうだいがこの問題に介入する場合、中途半端な介入(親のやることに口を出すだけ、本人に対して文句を言うだけなど)は、問題をややこしくするだけです。とはいえ、きょうだいにも自身の生活がありますから、すべてを背負えるわけでもありません。

その点からも、闇雲に動き回る前に、現状を正確に把握しておくことです。そしてその事実をもとに、親や他のきょうだいと、今後(両親亡き後の本人の経済面・健康面をどうサポートするかといったことや、相続などきょうだい間で起こりうるトラブルに関する準備など)についてよく話し合うことです。
サービスメニュー
トキワ精神保健事務所について
押川 剛について
top_arrow